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zoom RSS 欧米と日本の街並格差. . . そのギャップを埋めるのは心のゆとり?

<<   作成日時 : 2010/12/02 07:26   >>

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サンクスギビング(感謝祭)の週末があけると共に、街はすっかりホリデームード。。。(ホリデー:多民族国家のアメリカでは、キリスト教のクリスマスだけでなく、他の宗教や人々も受容し、この季節をホリデーシーズンと呼びます)

そして今朝、目が覚めてカーテンを開けると雪景色が広がっていました!12月1日に初雪とは、天がカレンダーと打ち合わせをしたのでしょうか?粉雪が舞う光景にうっとりしつつも、本格的な冬の到来に身が引き締まる思いです。


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また夜になれば、街中だけでなく、各家々にも色とりどりのイルミネーションが輝き、我が家のコミュニティはまるでディズニーランドのよう!アメリカでは夜でもカーテンを閉めることなく、窓際にクリスマスツリーを飾り、道ゆく人の目を楽しませてくれる家が多いのも特徴です。このように、住む家と土地に誇りと愛情を持つ精神が、欧米の街並の美しさの源であることを、この街に住み始めて改めて実感しています。

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実は、今年70代を迎えた私の父は1978年に住宅産業新聞社を創業し、各国を訪れては街並を調査し、日本の街づくりに反映させるべく、建設省などとタグを組みながら長年に渡って従事しています。今でこそエコロジーやエコハウスなどは日常語と化していますが、かつてヨーロッパを訪れ、フンベルト・ヴァッサー氏の提唱する『環境共生建築』に感銘を受け、日本に導入すべく私に熱く語っていた父には、先見の明があったのでしょう。

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そんな父のもとで育った私は、幼い頃から外国の美しい街やインテリアの写真を見る機会が多く、気づけば将来の夢はインテリアデザイナーになることに. . .。そして美大に進学してインテリアデザインを専攻し、卒業後は住宅メーカーの設計部に勤務することとなりました。その後、人生の方向性が変わりファッション業界へ転向したものの、11年間アメリカブランドのインテリア部門の担当をしつつ、日本のインテリアを率いる多くのインテリア雑誌の方々とお会いする機会にも恵まれました。その間、欧米と日本のインテリアや住宅、街並に対する意識の格差などは、常に話題のトップだったものです。

そのような私が予期せずともアメリカに暮らすことになったのは、必然なのかもしれません。そして州ごとに住宅のスタイルも変わる、アメリカの風土に根付いた住宅を目の当たりにし、表面的な美しいイメージだけではなく、それが人々の暮らしから必然的に生まれていることに気づいたのです。たとえばここシンシナティでは、西海岸では見ることのない、窓の小さめなレンガ造りの家やビルが一般的ですが、それは地震のない土地に適し、ハリケーンや厳しい冬の外気を遮断する理にかなった建築手法です。さらに北上してボストン近郊などに行けば、積雪を防ぐための急斜面の屋根を持つ家々が目につきます。

同時に、日本にももっと日本らしい暮らし方があるのでは?と思うようになりました。思い返せば、かつて私がアメリカのインテリア商品を日本に広めるべく尽力していた頃、同時にその限界を感じていたのも事実です。当時は顧客宅におじゃまする機会もあったのですが、日本の田舎に行き、美しい水田の風景の中に欧米風のピンク色の家を建てていたり、田舎の家の庭でロココ調の黄金の馬車をコレクションしている方にお会いし、愕然としたこともあります。また都会暮らしの方にアメリカサイズのベッドを購入いただけば、部屋に入らず返品になったことも. . . 。

またアメリカ移住後、日本を訪れた際に時差ボケで早朝に目覚め、ポールと実家の近所を散歩していた時のことです。ひしめく住宅街の中に、ふいに広い日本庭園が現れ、しばし二人でベンチに座り散りゆく桜を眺めていました。庭園の外では通勤を急ぐ大勢の人々が、足早に通り過ぎてゆきます。中にはパンをかじりながら走っている人も! 一体、この人々の何パーセントが、この静謐な庭園の存在を知っているのでしょう?そして人々が走った後には、ぎゅう詰めの満員電車が待ち受けています. . . 。かくいう私も、東京在住時はその中の一人でした。そんなライフスタイルに疑問を持ち、「自分は一体なんのために生きているのか?」と心の声を聞き始めたのが、私のスピリチュアル・ジャーニーの幕開けでもありました。

欧米のコピーではなく、日本には日本の風土と文化、そしてそこで生活を営む人々に合った、真に豊かな暮らし方があるはず. . . 。しかしそれを見出すには、建築法の改正よりも何よりも、まず日本の人々が、生き方そのものを問い直すことが必要なのかもしれません。。。

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コメント(4件)

内 容 ニックネーム/日時
しのさんのお父様はそんなすごい方だったんですね。私は日本では造園、アメリカでは環境計画(都市設計)を勉強し、修士論文はそれぞれの都市の持つイメージを構成する要素について書きました。まさに、しのさんのおっしゃるとおり、日本には日本の風土に合った建築や植物が。日本の大学でも適地適採を教授に叩き込まれました。日本の都市がどんどん国際化され、どこかのマネばかり、何の個性も感じない風景が増えつつあることがとても残念でなりません。そう思って書いた論文であり、私の人生のテーマのひとつなんです。なんか大げさですが。旅をしていろんな風景に出会うと、いつもそんなことに思いをはせます。
ちえちゅう
2010/12/02 16:35
納得です!
衣食住と分けたとき、アメリカは住の部分、日本は衣食の部分に集中する傾向にあると最近気が付きました。でも、もしかしたら一番難しいのが住。「雑誌で見てステキ」を衣食なら(そこにものがあれば)簡単に取り入れられるけれど、住はまず自分の空間を再検証して本当に「ステキ」が可能か考える過程が冷静に必要になってきます。
母が昔から「ヨーロッパの町並みはどこに行っても、お花がさいていて、清掃がされていて、配色なども全体の環境を考えて暮らしている」とよく言っていたのだけれど、周りとの調和「和」こそ日本人のお家芸のはずなにに、なかなか日常では気付かないなあと自分を振り返っています。
ゆうこりん
2010/12/02 22:29
ちえさん

私もちえさんがこの道のプロフェッショナルとは知りませんでした!
ちえさんとうちの父がお話したら、白熱しそうですね!

映画「ブレードランナー」や「ロスト・イン・トランスレーション」に登場するような、例えば渋谷のようなカオス & キッチュな都市、、逆に「ラストサムライ」のような古き良きニッポン(と言ってもロケ地はニュージーランドだったそうですが. . .それも悲しい)は、外国人受けはしても、どちらも極端すぎて、現代の日本の豊かな暮らしの在り方とは言えませんよね。

一体、どんな形が日本の理想なんでしょう?それを体現しているような都市や街があれば、ぜひ教えて下さいね。
Shino
2010/12/03 01:34
ゆうこちゃん

> アメリカは住の部分、日本は衣食の部分に集中する傾向にあると最近気が付きました。

確かに. . .アメリカ人の住環境にかける情熱やエネルギーは半端じゃないですものね!(ゆうこちゃんのご主人も含めて!)
どの家のガレージにもプロ並みの道具が揃い、奥サマ方はガーデニングにいそしんで. . .

かたや東京などでは、アパートに暮らしながらヴィトンのバッグを持っていたり、ポルシェに乗っていたり. . .

アメリカに暮らして、ヨーロッパのような歴史がない国とは言え、友人達の家には代々伝わった家具があり、食器があり、絵画があり、、ファミリーバリューや文化を受け継ぐ精神が豊かだなと感じるようになりました。

日本は国土が狭いがために地価も高いのが、「住」が後回しになってしまう理由でしょうけど、都市一極集中の暮らしから、故郷や地方都市などの暮らしの在り方を再認識する人がもっと増えれば、国全体の「住」に対する意識もアップするのでは?と思います。私自身がアメリカの都市部から地方都市に引越して、その恩恵を授かっているので!
Shino
2010/12/03 01:45

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